○永楽大典本
金の利鸞孫の撰。鸞孫、字は士貴、旴江の人。巻頭に自序があり、そこには「握奇図とは、春秋学に関するものである。春秋は二百四十二年あるが、それは一万八千言に統べられている。編年を縦に取り、五伯・内外諸侯を横に並べる。縦について見れば年月と事柄とが合わさり、横にたどれば国の本末が具備する。そこで各種の事件をその後に論述すれば、一覧して春秋の大意を了解できるであろう云々」とある。この発言によれば、本書の重点は年表にある。既に年表は散佚し、今はただ論述だけが残っている。鑾孫の著書の主眼でないならば取るにあたらない。
『四庫全書総目提要』巻三十
(*)本書は現存しない。
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