もともと2009年2月28日から同5月9日まで『春秋学入門』と題してブログで断続的に翻訳していたものをまとめ直したもの。その後、コミケ出品のため全面改定を行ったので、このサイトの訳文はかなり古くなっている。原書は呂大圭の『春秋五論』だが、この度は書題を『春秋学綱要―春秋学に関する五つの論考―』に改めた。
本書は宋代の春秋学を体系的に論述したもので、この種のものの中で白眉と言われている。春秋学は大きく三伝専門の学(春秋三伝の学)と経文本位の学に分けられるが、従来日本で紹介されてきたものは三伝専門の学がほとんどで、まま経文本位の春秋学に論及があっても、本格的なものはなかった。そこで経文本位の春秋学を説明するべく、この種のもので最も体系的な論述につとめた本書を翻訳したものである。
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